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生涯学習支援システム(JPALS)

ポートフォリオシステムを利用した生涯学習

生涯学習は【図1】に示したJPALSを道標としますが、このセクションではシステムの中核をなす「ポートフォリオシステム」(図中赤字にて表記)に焦点を当てその説明をいたします。

「ポートフォリオシステム」は薬剤師自らがWeb版ポートフォリオに学習した内容を記入するシンプルなシステムです【図3-2】。CPDのサイクルに則って、振り返り、計画し、実践し、評価するという一連の流れの結果をポートフォリオに記録することで、学習の進捗状況を把握できます【図3-1】。Reflection、すなわち自身を振り返り、学習すべき目標を立てることは、CPDの実践に不慣れな日本人には困難かも知れません。そこで本システムにおいては、PSを指標とし利用いただくことを考案しました。システムの利用開始時にPSのチェック(学習したあるいはしていない)を行うことで現状を把握することができます。計画を立て、学習を実践した結果、学習できたPSがあれば、その時点でチェックします【図3-3】。必要な学習目標があれば、CPDに沿って実行し、ポートフォリオに記録します。ポートフォリオへの記録は、研修会などの受講記録として利用することをイメージしがちですが、その限りではありません。個々の活動歴、実績歴や目標到達のための軌跡など、自らの意志で集めた情報を一元化するために、自己学習や日常業務の中で得られた成果をポートフォリオに記録していいのです。薬剤師としての薬局外の社会活動等も対象になります。自分自身が「学習した。記録に残したい。」と思ったことをポートフォリオに残すことができます。


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【図3-1 Web版ポートフォリオ
ログイン後トップページイメージ】
【図3-2 Web版ポートフォリオ
「実践記録」画面イメージ】
【図3-3 Web版ポートフォリオ
「PS登録」画面イメージ】

次にポートフォリオシステムにおける評価について説明します(図1中CLラダー)。これまで多くの薬剤師が様々な生涯学習を実践し、日々自己研鑽に励んできました。しかしながらこれを評価する場面がなかったため学習内容が偏りがちでした。またポートフォリオを書き溜めていくことで、薬剤師としての資質を高めていくことはできますが、一般的に人が向上するためには「ルール」「競い合い」「評価」が必要といわれています。

そこで、クリニカルラダー(Clinical Ladder 以下CLと略)が考案されました【図4】。CLはPSと共にポートフォリオへの記録という取り組みを支える「評価」の仕組みとなります。

本システムにおけるPSを指標とした評価はあくまでも自己評価であり、自身へのフィードバックを目的としています。

【図4 クリニカルラダー(イメージ)】


日本薬剤師会による認定の流れ(案)

  • ポートフォリオシステム(Web)上で、ポートフォリオ(学習記録)の年間提出数が6本以上の認定候補者を自動検出。
    認定候補者=Web確認テスト受講資格者
  • Web確認テスト(年1回)
    Web確認テストの問題は、各レベルに対応したPSの範囲の中から出題される。
  • 認定審査会によるポートフォリオの内容の審査(レベル4→5への認定のみ)
  • レベル5で、日薬会長名の「日本薬剤師会生涯学習認定薬剤師」認定証を発行。
  • レベル5までをジェネラリストを目指す学習とし、レベル6以降はジェネラリストを土台に専門領域を目指す学習とする。
    レベル6以降については日本薬学会、日本薬剤師研修センター等、各関係団体や学会における各認定制度、専門薬剤師制度との連携および整合性を図る方向で検討中。

以下にクリニカルラダーの説明を致します。
CLにはレベル1〜10までが予定されており、
レベル1=新人薬剤師程度
レベル5=管理薬剤師程度 ⇒ 日薬による認定(年間6本以上のポートフォリオ提出」が基本条件です。
Webテストに合格⇒レベル6まで順次進む

としています。

〜レベル5 ⇒ 「ジェネラリストを目指す学習」
 レベル6〜 ⇒ 「ジェネラリストを土台に専門領域を目指す学習」


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